どうも
ハイパーメディアクリエイターのたむら(tamuradotcom )です。
ヤフーニュースを見ていると、『リーグ・オブ・レジェンド』の日本リーグ“League of Legends Japan League”(LJL)のニュースがやっていたので気になってみてみました。
その内容は、日本でプレイするプロゲーマーの韓国人の Dara選手の『在留カード』を前チーム『PENTAGRAM』のオーナーが取り上げて返さなかったというものです。
日本で普通に生活していればあまり目にすることはない『在留カード』ですが、日本に住む外国人にとっては命の次に大事な物だそうで、これを無理やり取り上げる事は違法とも言われています。
今回はこの問題について、日本に住む日本人の たむら が解説していきたいと思います。
※11月30日追記:記事の最後にはPENTAGRAM解散まで記しております。
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目次
『リーグ・オブ・レジェンド』日本リーグの韓国人プロ選手 Dara、背景に在留カード巡るトラブル
Dara選手、引退。https://t.co/SlRdWnO5ZQ
— Burning Core (@burning_core) 2018年5月3日
まずは、このニュースの全容を見ていきましょう。
『リーグ・オブ・レジェンド』の日本リーグ“League of Legends Japan League”(LJL)のプロゲーマーである韓国人のDara選手は引退を表明し、その背景に自身が過去所属したPENTAGRAM(旧Rampage)でのチーム移籍時のトラブルがあったことを伝えています。
本件は、“LJL”PENTAGRAM(旧Rampage)の運営会社、y’s agency株式会社の従業員である藤田拓也氏、オーナー中村洋樹氏らが、
Dara選手ら外国人選手が持つ、個人所有を義務付けられた身分証明書(在留カード)を不法に保管したとされる問題が発端。「在留カードを渡さないと韓国に帰さないって言われて、私はそうするしかなかった。外に出ようとしたら追いかけてくる。
大きな怒った声でプレッシャーを私にあげる。外国で一人の私に力はなかった。本当に怖かった」と、この事件の背景でPENTAGRAM側より行われた恫喝行為の存在も切実に語るDara選手。引用:『リーグ・オブ・レジェンド』日本リーグの韓国人プロ選手Daraが引退を表明―背景に在留カード巡るトラブル | Game*Spark – 国内・海外ゲーム情報サイト
要約すると、
- PENTAGRAMのスタッフが、他チームに移籍したKorea Dara選手、Korea Tussle選手の在留カードを取り上げる、チームの所有物であると主張し返却を行なわないなどの妨害行為を行なった。
- 結果として、Korea Dara、Korea Tussle選手はこれにより在留カードの携帯義務違反となった。
- 移籍先チームが在留カード更新手続きの際に必要となる必要な情報提供等の協力を拒否した。
日本のe-Sports以前にこの手のやり口はよくあり、海外から来た技能実習生なんかを安い給料で働かせているところなんかはこんな感じです。
今回はそれが”安い給料で働かせる”目的から”他チームへの移籍防止に使われた”ということです。
最近では、ゲームもスポーツや仕事として世界的には認められてきており、ゲームの大会に出場するためだけにビザを発行することもあります。
以前の日本では、ゲーム=遊び という認識しかなかったため、Dara選手らがもっていた在留カードが労働許可としての日本政府の在留許可だとしたら、以前に所属していたチームのオーナーはかなり苦労してとってあげたのでしょう。
それを他チームに移籍して使用されるのが腑に落ちなかったのでしょう。
「自分が苦労して取得してあげた在留カードで他チームに移籍してプレイを続けるのは許さない、移籍するなら帰国しろ」という感じだと思います。
実際にこの Dara選手は、LJLリーグでも好成績を残しており、移籍先のチーム『SCARZ Burning Core』では、圧倒的な指導力とプレイスキルにより他チームを圧倒し、2部リーグから1部リーグに進出させるなどしています。
そんな選手が他チームへ移籍されたら前チームの PENTAGRAM にとっては痛手でしかないですから。
この韓国人選手から在留カードを取り上げた前チームの PENTAGRAM に運営元である Riot Games は公式サイトを通じてペナルティを発表。
Riot Games、PENTAGRAMへのペナルティもコミュニティの間では「軽すぎる」という声も
ペナルティの主な理由
- Japan PENTAGRAMのスタッフが、他チームに移籍したKorea Dara選手、Korea Tussle選手の在留カードを取り上げる、チームの所有物であると主張し返却を行なわないなどの妨害行為を行なった
- 結果として、Korea Dara、Korea Tussle選手はこれにより在留カードの携帯義務違反となった
- 移籍先チームが在留カード更新手続きの際に必要となる必要な情報提供等の協力を拒否した
ペナルティの内容
- PENTAGRAM(y’s agency株式会社):LJL 2018 春スプリットWeek 1から5での各マッチにおいて各1ゲーム没収
- 中村洋樹氏(y’s agency株式会社取締役):LJLおよびLJL CSへの出場停止(リーグ開催期間3ヶ月間)
- 藤田拓也氏(y’s agency株式会社従業員):LJLおよびLJL CSへの出場停止(リーグ開催期間3ヶ月間)
- Dara選手(Burning Core所属):口頭での警告
- Tussle選手(USG所属):口頭での警告
その後、それまで 10勝0敗 で勝ってきたチーム『DetonatioN FocusMe』と決勝で戦い『2018 Mid-Season Invitational(MSI)』は絶望的かと思われましたが…見事勝利し MSI に出場を果たしました。
ということは、自分のチームの強力な外国人選手が移籍しようとしたら、1戦没収されても妨害をしたほうがいいということになりますね。
これがもし世界的 MID レーナーの Faker選手だったら何が何でも絶対に妨害したほうがいいということになります。
これだけ差別的問題を起こしても最後に勝ってしまえば MSI に出場できるという現状を見て、これから日本へ来て LJL でプレイしたいという思う外国人選手がいるでしょうか?
さらに、今まで Dara選手と共に戦ってきた元チームメイトの PENTAGRAMの選手はインタビューで「ペナルティは正直気にしていない」とも発言しています。
選手たちに罪はないですが、もう少し世界が優しくなってもいいんじゃないかな(照)
Dara選手はその後、韓国に帰国、自身のツイッターでファンやチームメンバーにメッセージを送っています。
BC wa ore ni kikai wo kurete arigato gozaimasu.
member niwa honto ni gomen ne.
minna no seityo miru tanosikatta.
minna to gohan mo asobu mo tanosikatta.
minna no kokoro ga sugoku attakai datta.
arigato matane.— Sup Dara (@LoLDara) 2018年5月3日
頑張って日本語を勉強してチームのために頑張ったのにこの仕打ち。このツイート読んでると泣けてくる。
Riot Games はこの問題をもう少し厳しく対処してほしいものです。
Dara選手引退騒動も、PGM選手「正直気にしていない」まとめ
これが国内だけのゲームならさほど問題にもなりませんが、League of Legends というゲームは、世界で最もプレイヤー数の多いPCゲームと言われています。
世界中にプレイヤーがいるゲームで外国人選手の在留カードを取り上げる違法ともされる対応をした日本のチーム、ただでさえ『e-Sports後進国』と言われているだけに今後が心配ですね。
ちなみに、『2018 Mid-Season Invitational』に出場を果たした PENTAGRAM は1勝5敗という残念な結果&BANフェイズ中にBANが間に合わず、相手チームに呆れて笑われるというハプニングなどがありました。
たむら個人としては、もし『DetonatioN FocusMe』が出場したらどこまで戦えるのか見たかった所ではあります。
【11月30日追記】PENTAGRAM、LJLを追い出されLoL部門を解散
2018年11月30日、LJLが『LJLチーム一般公募について』というお知らせを出しました。
その内容は、
合同会社ライアットゲームズは、2018年度LJL出場チームPENTAGRAMの所有会社、y’s agency株式会社との2019年度LJL出場権について契約を行わないことを決定いたしました。
この決定に伴い、「LJL新チームの一般公募」を以下の内容にて開始いたします。
このお知らせの2時間後、PENTAGRAMはLoL部門の解散を発表
【LoL部門解散のご報告】
この度、2018年11月30日をもちましてマルチプロゲーミングチームPENTAGRAM LoL部門は解散する事となりました。
長きに渡りご愛顧下さいまして、誠にありがとうございました。
これまで応援して頂きました多くのファンの皆様へ、心より感謝申し上げます。 pic.twitter.com/SZ7YTlQc74— PENTAGRAM (@PGM_tokyo) 2018年11月30日
Daraの在留カード取り上げ問題が世界で報道されてからここまで長かったですね。
これだけの問題を起こしておきながらLJLはPENTAGRAMに軽いペナルティしか与えず…
もし逆の立場だったらと考えてみてほしい。
海外のチームに日本人LoLプレイヤーが活躍していて移籍しようとしたら在留カードを取り上げられチームメイトからもイジメられ精神を病んで引退に追い込まれたら?
日本のLJLファンの間ではペナルティが軽すぎると話題になり、PENTAGRAMへの魂の抗議活動が行われます。
LJLファン魂の抗議活動その1:LJL勝利予想への魂の投票
LJL 2018 Summer Split Roundでの PENTAGRAM vs Burning Core の試合の勝利予想です。
圧倒的な票差ですが、実力的には5分、もしくは少しPENTAGRAMが強いと思われます。
実際に試合もPENTAGRAMが勝利しています。
このような状態がPENTAGRAMのすべての試合で続きます。
この投票はツイッターのハッシュタグで投票が行われ集計されるため、運営側も正直に出すしかないわけです。
最初のころはキャスター陣も反応していましたが、毎試合この状態のためスルーされるようになりました。
LJLファン魂の抗議活動その2:PENTAGRAMの応援席に誰も居ない
上記の画像では、PENTAGRAMと試合をしたCGAが勝利し両チームの観客席へお辞儀をするシーンです。
写っているのはCGAの選手ですが、PENTAGRAM応援席へお辞儀をしたシーン。
はい、誰も居ない。
正確には、この情勢でPENTAGRAMを応援しているとヤバイため、後ろに隠れたというような感じでしょうか。
もはや現代の隠れキリシタンです。
その他にも、5chや配信のコメントなどでPENTAGRAMへの否定的なコメントが多数を占めるなど、逆にPENTAGRAMへのイジメとなっている状態でした。
ぼくの予想ですが、PENTAGRAMのスポンサーへの抗議もあったのではないでしょうか。
強ければある程度アンチがいてもなんとかなると思いますが、USGにも敗れ、DFMにも敗れ…というように運営は困難と考えたのでしょう。
これは日本のLoLファンの勝利ということになります。
Dara、BC名誉顧問辞任のお知らせ
Dara選手の心の傷はかなり深かったようで、「元PENTAGRAMのチームメイトやスタッフと会うと体調が悪くなる」と発言するほどでした。
精神的にかなりキツかったのでしょう。
それにもかかわらず、新チームのBurning Coreに移籍してサポートを努め、コーチとしても活躍、その結果Burning CoreはLJL2部リーグから1部リーグに昇格、Dara選手のLJL1部リーグ復帰かと思われましたが、「大好きになったチームに個人的な理由で迷惑をかけたくない」として、LJLCS 2018 Spring Split Promotionの試合を最後に引退し、Dara選手は韓国へ帰国。
この”個人的な理由”というのは、元チームメイトとオフライン対決で会わなければならないという点でしょうね。
Burning CoreはDara選手の功績を認め、名誉顧問として在籍を要請、Dara選手もそれに応じ影ながらBurning Coreを支えることになります。
このような形でDara選手を失うのは誠に不本意ではありますが、せめて彼が最後に心を許してくれたこのチームにいつでも帰ってこれる場所を提供したい、
日本で活躍したことを誇りに思って貰いたいという思いから、チーム運営母体である株式会社バーニングコア及びチーム”Burning Core”の「名誉顧問」という席を、今回特別に設けることとなりました。
なんて熱い友情なんだ(泣)
実際に、Burning CoreのチームメンバーとDara選手の関係はかなり良好だったようで在留カード問題についても相談にのっていたようです。
273名無しさんの野望 (ワッチョイ b297-pNS/ [115.38.230.232])2018/12/02(日) 23:54:21.92ID:iFV4Z7Lc0
もやしとか選手がdaraを虐めてたことにしたい奴はdaraがbcから警察に通報するように勧められたときに「元チームメイトに迷惑かけたくない」って断ったこと無視してるよね
dara本人の証言だぞ274名無しさんの野望 (アウアウカー Sacf-SHez [182.251.240.19])2018/12/02(日) 23:58:50.97ID:k9wlm4Qfa
もやしが嫌がらせしたのはDaraが移籍してからだよ
チームメイトへの思いがあったからおおごとにしなかったDaraなのに、もやしが配信で「カード!カード!ギャハハ」とか「前のサポ(Dara)よりも今のサポの方が100倍強いわww」とか言ってて後ろで謹慎中の筈のアオタカたちがどっと嘲笑してたの見て、傷ついた
在留カードを取り上げるのは犯罪行為です。しかし腐っても元チームメイトということで警察に届けないあたり、Dara選手の優しさがわかりますね。
Burning Core、Daraの分までがんばってくれ!と思った矢先…
Burning CoreにPENTAGRAM(元Rampage)のYutorimoyashi選手、34(スリーフォー)コーチ加入の発表が。
え、これじゃあ3分の1がPENTAGRAM(Rampage)じゃん…
このニュースを事前に知っていたのかどうかはわかりませんが、Dara選手がBurning Coreの名誉顧問辞任を発表。
この発表にはファンも
前チームの人に会うと体調が悪くなるって言ってたから同じ環境にいるとかどう考えても無理だよね…まあBCもBCでチームとして強くならなきゃいけないから色々と考えて話し合っての決断だったと信じたい
でもなんかこれでちゃんちゃんはモヤるのでDaraが元気にLoLかご飯食べてるかしてる様子を見守りたい— Human:Fall Gomat (@s2dwnq4) 2018年12月2日
BCにYutorimoyashiが加入したと思ったら数日前にDaraが名誉顧問辞任してて闇の気配を感じる・・・
チームとしての対応に好感が持てて好きだったけど、個人的にモニョるチーム強化のためだから仕方ないとは思うけど・・・
— れお (@reo_reona) 2018年12月1日
yutorimoyashiの加入ニュース見に行ったらdaraが名誉顧問辞任して得ていろいろ察したら
— ogimizu (@slip_monky) 2018年12月1日
2018年11月27日をもちまして、チーム“Burning Core”の名誉顧問・Dara氏が辞任しましたことをお知らせ致します。
本人からの希望により、チームとしてこれを受諾しました。
今まで、ありがとうございました。今後ともチーム“Burning Core”を、何卒、宜しくお願い申し上げます。
まとめ
長くなったのでまとめると、
PENTAGRAM(元Rampage)から在留カードを取り上げられイジメられる。Dara選手「在留カードを渡さないと韓国に帰さないって言われて、私はそうするしかなかった。外に出ようとしたら追いかけてくる。大きな怒った声でプレッシャーを私にあげる。外国で一人の私に力はなかった。本当に怖かった」
↓
Dara選手の在留カード問題がニュースで取り上げられLCKなど世界的なニュースになる
↓
新チーム「Burning Core」に移籍、1部リーグに昇格させる活躍を見せる
↓
1部リーグに昇格するとPENTAGRAM(元Rampage)と会うため、「個人的な理由でチームに迷惑をかけたくない」という理由で引退
↓
引退して韓国に帰国するも、Burning Coreの熱いコールに応えて名誉顧問として在籍
↓
Burning CoreにPENTAGRAM(元Rampage)の選手とコーチ加入
↓
Dara選手、Burning Coreの名誉顧問を辞任
これもう立派な反日教育だろ!wwwwwwwww
バッドエンドで終わる映画のような展開ですね。この世に救いはないのか…
長くなりましたが以上です。読んでくださってありがとうございます。
というわけで、最後に田村先生は言いたい、イジメは加害者はもちろん、それを見て黙認している人も加害者です。
そして、コンビニとかご飯の店とか店員に大きい声で怒って店員をいじめるのもやめなさい。
そしてLJLファンはPENTAGRAMの選手達をいじめるのもやめてください。
みんなナイストライ!以上!!
リンクLeague of Legends Japan League
すごく良いこと言ってる
LJLの対応は明らかに間違ってると思う
それに適切な処置でもなんでもねぇからやっぱり罰は再度見直して与えるべき。頭おかしい
経営陣に対するペナルティがあまりにも軽すぎて・・・PGMもLJLも非常識すぎる。
こんなんでイースポーツの発展とかオリンピックとか言ったところで、一般の人からは支持を得られないよ。
オーナーとコーチにいじめられている状況で止めたのがエビだけってこともひどい
最後ワロタwwwwwww
ゲームオタクが店員にイキってたんやろな
>元PENTAGRAMの選手達をいじめるのもやめてください
まあ、わかるんだけど、BCがDaraの名誉顧問辞任と前後して元PGMのコーチと選手を迎え入れるってのはちょっとなあ…。
それを嫌がってDaraが辞任したと勘ぐられても仕方ないというか、そんなことしたらBCはDaraが帰る場所じゃなくなってしまうことくらい分かりそうなもんだけど。
Dara引退時に公開したメッセージは何だったんだろうね。残念。